講座型ビジネスの最大の欠点とは?高単価講座の光と影

講座型ビジネスは、商品単価を大幅に引き上げ、ビジネスの収益を拡大できる可能性を秘めています。

特に20万〜50万円の高単価講座は、成功事例も多く、魅力的に映るでしょう。しかし、同時に大きなデメリットが存在することも知っておかなければなりません。

この記事では、講座型ビジネスの仕組みとメリットを簡単に紹介しつつ、その裏に潜む「時間と労力がかかる」という致命的な欠点について詳しく解説します。

目次

講座型ビジネスとは?

講座型ビジネスは、期間を区切り、ノウハウやスキルを生徒に教える形態のビジネスモデルです。多くの場合、3ヶ月程度の期間を設定し、その間に生徒に成果を出させることを目的としています。これにより、高額な料金を正当化しやすくなります。

短期間で数千万円以上の売上を作るためには、何かしらの形で講座型ビジネスを取り入れる起業家は多いでしょう。

具体例:ライザップの成功事例

講座型ビジネスの代表例として、ライザップを挙げることができます。ライザップは元々、マンツーマンのトレーニングで顧客の体作りをサポートしていましたが、その単価は比較的低かったのです。

ジムで待ち合わせをし、1時間筋トレをサポートして5,000円を受け取るなど、そのような報酬体系でした。

そこでライザップは、自社のノウハウを講座化し、1対Nの形態に変更しました。さらに、期間を3ヶ月に区切ることで、商品単価を大幅に引き上げることに成功。このモデルの変更により、ライザップは売上を飛躍的に伸ばしました。

今では筋トレ業界でも、ライザップ形態のところばかりになっています。

このように、ノウハウを講座化することは、ビジネスの収益性を高める上で非常に効果的です。しかし実は、講座型ビジネスには見落とされがちな欠点も存在します。

講座型ビジネスのメリット

まず、講座型ビジネスの大きな利点を整理してみましょう。

  • 高単価の商品が作れる

    3ヶ月や半年という期間を設定し、その間に成果を出す形にすることで、高額な価格設定が可能になります。

    ライザップでいうと、顧客の結果にコミットするわけですね。

    顧客は短期間での成果を期待しているため、20万円〜50万円といった価格にも納得しやすいのです。

    • スケーラビリティがある

      マンツーマン形式では1人の顧客にしか対応できませんが、講座型ビジネスは1対Nの形態にすることで、同時に複数の顧客にサービスを提供できます。

      オンラインでも提供していくことにより商圏も選ばないので、世界中の人が顧客対象になります。

      • 売上の安定化

        一定期間の講座を提供することで、売上を見通しやすくなります。受講料を前払い制にすれば、キャッシュフローも安定するでしょう。

        しかし、これらのメリットを享受するためには、多くの時間と労力を費やす必要があります。

        講座型ビジネスの最大の欠点は時間と労力がかかること!

        講座型ビジネスの最大のデメリットは、「時間がかかる」という点です。具体的には、以下のような作業が必要になります。

        ですから、講座作成にこれから着手するという方は、このような陰の側面も十分知っておく必要があると言えます。

        1.ノウハウの整理

        まず、自分の持つ知識やスキルを体系化し、それを顧客に分かりやすく伝えるための構造を考える必要があります。これだけでも膨大な時間を要します。

        顧客の結果にコミットするためには、中途半端なコンテンツを作るわけにはいきません。

        真剣に講座化をしようとするほど、膨大な時間がかかることがこの時点で予想できるでしょう。

        2.コンテンツの作成

          講座の主な内容は動画形式で提供されることが一般的です。そのため、以下のような準備が必要です。

          • 動画のシナリオ作成
          • 動画の撮影と編集
          • スライド補足資料の作成

          これらの作業を全て行うと、講座が完成するまでに半年以上、場合によっては1年近くかかることもあります。

          つまり、構想から足掛け1年かかる可能性があるわけですね。

          3.会員サイトの構築

            講座を提供するためのプラットフォームを準備する必要があります。専用の会員サイトを構築し、受講生がログインして動画を視聴できる仕組みを作る必要があります。

            これらの作業を一通り終えた後、これで終わりではありません。

            さらに大きな課題が待ち受けています。それが「講座が売れるかどうか分からない」という大問題です。

            講座が売れないリスクと集客の壁

            とんでもない時間と労力をかけて講座を完成させたとしても、それが売れる保証はありません。

            以下のような問題が出てくる可能性があるわけですね。

            市場の受け入れ

            完成した講座がターゲット市場に受け入れられなければ、全ての努力が無駄になります。市場調査をしっかり行わずに講座を作成すると、ニーズがない内容になってしまう可能性があります。

            売れない時の絶望感を想像してみてください。

            集客の難しさ

            講座を販売するためには、見込み客を集める必要があります。しかし、高単価の商品であるほど、信頼構築や販売のハードルは高くなります。

            講座を作り始める前に、どのような経路で集客するかを予め想定しておくのは当然です。

            その他にも、広告費をかけても集客できない、セールスプロセスで成約率が低いなど、様々な問題に直面するリスクが常に存在します。

            せっかく作成した講座が売れなければ、なんとか売るために本末転倒な施策を始めてしまうのが常です。

            こうなると、あなたのビジネスは高確率で失敗に向かうでしょう。

            時間と労力を無駄にしないためのポイント

            講座型ビジネスを成功させるには、以下のポイントに注意することが重要です。

            小規模テストを行う

            講座全体を作る前に、一部のコンテンツをテスト提供して市場の反応を確認しましょう。これが私の言うドライテストというものです。

            たとえば無料のウェビナーやミニ講座を実施することで、受け入れられる内容かどうかを事前に判断できます。

            集客戦略を先に構築する

            講座を完成させる前に、見込み客を集める仕組みを作っておくことが大切です。

            メールリストの構築やSNSでのファン作りを進めておくことで、販売時の集客がスムーズになります。

            大量の固定ファンがいるYouTuberがオンライン講座を作ってもこけないのは、こういう理由があります。

            専門家のサポートを活用する

            全てを自分で行う必要はありません。動画編集や会員サイト構築などの技術的な部分は外注し、自分はノウハウの整理や顧客対応に集中する方が効率的です。

            まとめ

            講座型ビジネスは、高単価商品を作り、収益を増やすための魅力的なモデルです。しかし、その成功には多大な時間と労力が必要であり、売れないリスクも伴います。

            特に、講座作成に膨大な時間を費やした後で売れなかった場合、その損失は計り知れません。

            講座型ビジネスを始める前に、市場調査や小規模テストを行い、慎重に準備を進めることが重要です。

            「高単価講座=成功」という安易な考えを持たず、ビジネス全体の戦略を見据えた上で講座型ビジネスに取り組むことをおすすめします。

            ここまでの記事を読んで講座型ビジネスの光と影を知った方は、以下のページから最善の解決方法も知っておいてください。

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            この記事を書いた人

            早稲田大学を卒業後、会計士・税理士向けのコンサルティング会社でコンサルティング営業に従事。コピーライターとして独立後、プロダクトローンチ黎明期から数多くのビジネスプロモーションを手掛けるマーケッターに転身。現在は広告代理店を経営し、多くのエキスパートのマーケティングファネル構築を支援している。

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